農業用軽トラックについて
 軽トラックには、他の車にはないユニークな「農業用」というグレードがあります。下の表の赤文字がそれです。いったいどこが違うのか、普通のデラックス相当グレードと比較してみましょう。
●標準装備 △オプション
アクティ
SDX
アクティ
アタック
キャリイ
KC
キャリイ
農繁
ミニキャブ ミニキャブ
マイティパック
ハイゼット
ツインカム
ハイゼット
エクストラ
ハイゼット
スペシャル農用パック
サンバー
TC
JAサンバー
TC
価格(千円) 939.75 953.4 785.4 804.3 ベース車+26.25 742 895 721 879 JAにお問い合わせください
ギア 5速 5+
UL+
UR
5×2 5×2 5×2 5×2 5×2 5×2 5×2 5+EL 5+EL
デフロック × × △(LSD) ●(LSD) × ×
オフロードタイヤ × × × × × ×
歩み板引っ掛け式テールゲート ×
荷台作業灯
強化リヤ
スプリング
× × ×
荷台鳥居
プロテクター
テールゲートチェーン
ABS × × × × △(スーパーチャージャー) ×
 ポイントとなるのは、超低速ギアと、デフロック、オフロードタイヤ。この「農業3種の神器」を活用すると、ここまでのオフロード性能が得られます。



 (写真:片平さんのアクティアタック)
 このうち、オフロードタイヤは標準装着でなくても、近くのタイヤ屋で買えます。超低速ギアは、アクティとサンバーがエクストラロー形式、他3社が副変速形式です。これはアクティSDXとタウン、ハイゼットスペシャルの一部以外のMT車には標準装備です。

 問題なのがデフロック。アクティとキャリイの場合、それぞれ「アタック」「農繁」以外には付きません。
 アクティの場合は、SDXとの違いはデフロックと超低速ギアだけ。これで1万3千円しか違わないのですから、農家なら迷わずアタック・・と言いたいのですが、ABSが付かないので、デフロックかABSか、どちらか選択を迫られることになります。
 キャリイの場合は、全車ABSの設定はないのですが、農繁となると運転席SRSエアバッグやシートベルトプリテンショナーすらつきません。デフロックが欲しい場合、安全装備はあきらめることになります。 ハイゼットの場合は、オプションでデフロックが付けられるので、好きなように選択すればいいでしょう。エクストラだとABSとも組み合わせられます。ただし、オプション扱いのデフロックやABSはあとから付けられないので、買うときに注文しなければいけません。

 デフロックは通常走行時には危険なため、アクティの場合はULとUR、ハイゼットの場合は1速とRで作動するようになっています。キャリィの場合は、時速30キロで解除されるようになっています。

 ミニキャブの場合は、任意に作動させるデフロックでなく、自動的に作動するリミテッドスリップデフになります。これもハイゼット同様、どのグレードにも付けられますし、ABSとの組み合わせも自由です。LSDの場合は通常走行時にも作動するので、安定性を高める効果がある反面、4WD状態だとかなりアンダーステアが出て滑りやすい路面で曲がらなくなるそうです。

 サンバーにはデフロックはありません。

 これ以上のオフロード性能を必要とする場合は、こんな補助輪も発売されています。

 その他、荷台作業灯、テールゲートチェーン、荷台のアオリと鳥居が傷つくのを防止するカバーなどが付いている車種もありますが、これらは簡単に買えるか、場合によっては値引きのネタにできるので、気にすることはないでしょう。
 歩み板(みち板)ひっかけ式テールゲートはチェックポイント。これはテールゲートの裏側に歩み板を引っ掛ける溝があるもので、あると車体が傷つかなく、歩み板と荷台の高低差も少なくて便利です。これは後から付けるには、テールゲートを買うかスクラップからでも持ってくるしかないですから。



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