シートと運転姿勢の改善に関する考察

新規格軽、特にクラッシャブルゾーンを重視した車は、あらゆる体格の人に向けたシートポジションという点で熟成不足の面があります。そこでいろいろな小技を紹介します。

☆お約束☆
このコンテンツを見て作業を行い、自身が負傷されたり、お車が破損したり等のあらゆる責任は一切負いかねますので、全てご自身の責任において作業されますようお願い申し上げます。また、事故のときメーカーの想定している設計から外れるかもしれません。
何が起こりましても、当研究会としては一切責任を持てません。改造する前によく考えてください。



○座布団
最もポピュラーなものでしょう。座面を高くすれば相対的にアクセルペダルが遠ざかり、足が長い人にも対応できます。昔、シートスライドがない車では、お父さんが乗る時は座面に、お母さんが乗る時は背面にあてがっていました。
ただし、ずれやすかったり、ふわふわし過ぎて運転に支障をきたすことが多いのが欠点です。
100円ショップやホームセンターでいろんな厚さの座布団を売っているので、厚さや硬さを工夫したり、下にずれ止めを敷いたり、シートカバーの中に挟んでずれにくくするなどの工夫があります。

○ワッシャー技
シートの座面を止めるボルトにワッシャーを挟んで、高さや角度を調節します。座布団のようにずれないのが特徴です。必要があればボルトを長いものに変えます。
 


車によってはワッシャーの代わりに金具を入れる方法が必要です。

○アンコ抜き
バイクでポピュラーな方法です。シートの中の「アンコ」(ウレタン)を削って薄くします。HA7初期型アクティの場合は後期型の背もたれのアンコと交換すると、若干湾曲して中央部が薄くなります。

○互換性のあるシートの中で好みの物に変える。
52型キャリイ初期型と、後期型、62型キャリイのシートには互換性があります。ただし63型キャリイとは互換性がないようです。
ハイゼットジャンボの場合、アトレーのシートが使えます。

奥から、52初期型、52後期型及び62型(ファブリック)、63型のシート。

○ストッパー
リクライニングストッパーを外したり、削ってしまいます。

HA7アクティの場合。


62型キャリイの場合

○アクセルペダルの加工
アクセルペダルの角度を変えたり、アームを短くしたりして自分好みに合わせます。

○ハンドルの小径化
小さなハンドルに変えることによって、座面を高くした場合でも膝元のスペースに余裕が出ます。
ただしSRSエアバッグつきの車は大変です。


実際の例
電気屋さん(62型キャリイ)の場合

この型のキャリイは腰の角度が苦しいので、ワッシャー、ストッパー、ハンドルの組み合わせで寝そべった姿勢に変更しました。
ただし小柄な人専用です。


ビフォー(52型)


アフター

管理人(HA7初期型アクティ)の場合

この型のアクティはシートが低く、ペダルが近いので、後期型アンコと交換、ストッパー、ワッシャー、ペダル改造しました。
ペダルはバンに合わせて設定してあるようで、トラックの場合は微妙に角度を立てるとしっくりきます。

おまけ。東北シート分会オフより、大柄な大江戸研究員(190cm弱)が乗った場合。


62型キャリイ電気屋スペシャル。小柄な人用のセッティングなのでかなり苦しそうでした。


63型キャリイ。62型より大柄な人も乗れるように改善してあるが、大江戸研究員にはまだきつい。サンバーでもきついそうです。


愛用のTNアクティビッグキャブ。標準より10cm広いだけで大幅に違います。ちなみにハイゼットジャンボはシートバックはリクライニングできますが、シートスライド量自体はあまり変わらないそうです。

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