新規格軽トラック 迷った人のための
選択のヒント


○新規格各車種を大柄な人と小柄な人が乗りくらべました。(関西支部調査)

○2WDか4WDか迷ったら
 4WDをオススメします。乗用車はFFでもFRでも、2WDでそこそこ走りますが、トラックの2WDは驚くほど雪や泥道に弱いです。
 また、タイヤやサスペンションがプアーであるため、少し速いペースで走ると雨の日の突然のスピンなども結構あります。その点、アクティとサンバーATのフルタイム4WDは、ふだんの走行安定性にも貢献します。雪国や農家でなくても、4WDを買う価値もあります。
 ただし、フルタイムにしろパートタイムにしろ、燃費は当然2WDより悪くなります。

○シチュエーション別(価格はすべて5速マニュアル)

○とにかく安いのを
 2WDならキャリイKU、ミニキャブV、ハイゼット・スペシャルが申し合わせたように555千円。サンバーTBが少し高くて618千円、アクティSTDは高くて720千円。
 4WDなら、ハイゼット・スペシャルが一番安くて699千円、次いでミニキャブVが706千円、サンバーTBが733千円となります。アクティとキャリイ4WDの廉価車はありません。
 ただしこれらの価格は「メーカー希望小売価格」なので、交渉次第或いは、いわゆる新古車展示販売ではもっと安くなる場合が多いです。
 これらの廉価車の装備は、助手席サンバイザーと間欠ワイパーがなく、AMラジオとカラードバンパー、ラジアルタイヤは付きます。ただしアクティのみ変則的で、間欠ワイパーが付くかわりにラジオと鳥居がオプションとなります。SRSエアバッグはアクティとサンバーの運転席だけで、他はオプションや設定なしとなります。
 ハイゼットスペシャルは安いのですが、副変速機がなく、エンジンもクラス最低スペックなのでご注意を(ただし旧規格ノーマルエンジンよりはパワフルです)。ツインカムスペシャルの方が装備から考えると絶対お買い得です。

○農林業
 仕事の形態にもよりますが、デフロックかLSDは欲しい装備です。副変速機かエクストラローは地形によってあれば便利でしょう。管理人は普通の5速車を10数年愛用していますが、なくてもなんとかなるなと思います。
 最近の車はどれも車体が低くてオフロード性能がイマイチ。その中でもハイゼットのオプション145R13タイヤ装着車が、フルキャブならではの取り回しの良さも含めて1歩リードか?ただしこの13インチタイヤ、付いてくるのはオフロードタイヤではない(ようです)。これではなんのための13インチなんでしょう?と思ってしまいます。
 ちなみに自分で大径タイヤを付ける場合、サンバーは直径560mm台(145R13)くらいまで、セミキャブ3車は直径550mm台(155R12)くらいまでとなります。
 アクティ・アタックは最低地上高190mmが魅力ですが、いかんせんホイールベースが長いのが気になります。
 ミニキャブはふだんの走りにも使えるLSDが魅力ですが、地上高が低すぎます。
 サンバーはダンプ以外デフロック設定がありません。
 農繁キャリイはホイールベースが長く、腹下が低い上に、安全装備が全く付きません。
 結局、これといった決め手がなく、好みと農地や作業の形態によっていい車は変わってくると思います。

○簡易ダンプ
 普通はベース車両に比べて荷台が高くなるのが気になりますが、ミニキャブダンプは床面地上高640mmと低くてよさげです。

○荷台について

○実質荷台長はキャリイが1940mmで一歩リード、他は1920mm前後でどれもほとんど一緒です。床面長はキャリイとハイゼットがちょっと長いです。
ただし初期型にはご注意を。特に京間を扱う畳屋さん、バイク運搬など、1900〜2020mmの荷物を扱う方で、アオリを開けたくない方は気になるところです。
※農家で一般的に使われるコンテナ(微妙に違う大きさのものがありますが、だいたいタテヨコ約520×365mm)は、1830mmあれば1段につきピッタリ13個積めます。カタログ値の52ケース+2ケースの「2ケース」は、最後尾に立てて入れる場合なので、実際にはあまり役に立たない数字かと思います。それよりはアクティの助手席を畳んで2ケース積める機能の方が実用的かと思います。
※酒屋さんで扱うビールケースも1830mmあれば1段につき15個ピッタリ積め、1940mmあっても増えません。
※タテヨコが2:1の農業用コンテナ(約640×320)の場合は、鳥居まで1920mmで1段につき12個ちょうどなので、このタイプのコンテナを使う農家は注意が必要です。もっとも、それより短い荷台でもテールゲートを開けてロープワークをしっかりすれば問題はないのですが・・・。


荷台寸法(カタログから)単位はmm、幅は1410(ミニキャブのみ1415)、アオリ高さは290で共通。

現行車種
A鳥居まで B荷台前面コーナーまで Cフロア長
ハイゼット'01年1月〜 1925 1940 2020
ハイゼット'01年1月〜口の字型鳥居 1925 1940 2020
ハイゼット〜'00年12月 1940 2020
サンバー 1940 1940
JAサンバーTC MT車 1925 1940 1940
アクティ'00年12月〜標準鳥居 1920 1940 1940
アクティ'00年12月〜ガードパイプ付鳥居 1905 1940 1940
アクティ〜'00年11月 1830 1870 1870
ミニキャブ'00年12月〜 1925 1940 1940
ミニキャブ〜'00年11月 1830(?) 1865(?) 1940
キャリイ’02年5月〜 1940 1940 2030
キャリイ’99年11月〜’02年5月 1920 1940 1940
キャリイ〜’99年10月 1830(?) 1870(?) 1940
参考:旧規格アクティ 1830 1940 2020

○その他チェックポイント

○アクティのオーディオは1DINしか付かない。かわりにシートの下スペースが使えるので、CD又はMDチェンジャーが付けられます。

○3年連続酷暑!このまま地球は温暖化に向かうのか?よっぽど涼しい地方でなければエアコンなしなど考えられなくなりました。どの車種でもエアコンの効きは概ね好評みたいです。(バン用のエアコンで3分の1の室内を冷やすから?)ただし、シート下にエンジンがある車種はエンジン熱が伝わってくるので、改善しなければいけないこともあるようです。

○荷物を積んだ時、奥様やご両親が運転した時のために、パワステはあるに越したことはない。・・が、私が試乗したところ(4WDのみ)、サンバー、キャリイ、ミニキャブはなくても我慢できるかな? アクティ4WDとハイゼットはあった方がいいですね。その後の情報によると、キャリイも据え切りなどの時はかなり重く、あったほうが良いそうです。

○トノカバーの水溜まりよけにロープを張る場合、テールゲートにロープフックが何個あるか注目。3個あると便利です。ただし、最近の車は鳥居の隙間が狭くてロープが入らないようです。


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