2002年12月26日号

国による戦争を繰り返さず(憲法前文)に共感ー町長
6月定例議会では斎藤隆、木村章一両議員が、憲法をまもり平和を守る問題や、幼稚園、保育所、図書館などの民営化の間違いを指摘する一般質問をおこないました。

今年は戦後六〇年 新たな平和の事業を
ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展
サハトべに花で八月一日~十日


非核平和のさらなる発展を

日本共産党の斎藤隆議員は6月議会の一般質問で、例年の原爆写真ポスター展を評価しながらも、「非核平和都市宣言」をしている河北町として、それをさらに発展させ、町内の戦争体験者の手記を紹介するなど、新たな平和の事業の取り組みを求めました。
田宮町長と担当課長は、今年も8月1日から10日までサハトべに花でヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展を続けたい。
広く戦争や平和について伝えることが、非核平和に入るか考えたいと答えました。

憲法9条まもれが国民世論の多数

また斎藤隆議員は、どの世論調査でも憲法9条をまもれというのが多数だ。
「日本を戦争をする国にしないために河北町として憲法9条を守る決意を」と迫りました。
田宮町長は、憲法前文の「国の行為で戦争を起こすことを繰り返してはならない」という主旨に共感している。これは絶対に守らなければならないと答えました。
しかし憲法9条の「戦力を保持しない」などについては改憲の議論があり、町長として賛否は明らかにしないと答弁しました。

交通事故から 町民をまもれ
斎藤隆議員は一般質問で、交通事故を減らし町民の生命や財産をまもるために、町内の交通事故の現状を分析し、今後の課題を明確にすることを求めました。

昨年は144件の事故が発生
高齢者が3割

昨年は町内で144件の交通事故が発生し、死者が2人、負傷者は181人で全体の3割を65歳以上の高齢者が占めています。

信号機の整備と高齢者対策を

当面の交通安全対策の答弁は
① 交通安全知識の普及と定着
② 信号機など安全施設の整備
③ 交通安全教育を進める
④ 交通安全の広報活動などです。

信号機は西村山で 年に1~2基 要望は町内6か所も
斎藤隆議員の質問に対し、町内の信号機の設置要望は6か所あるが、公安委員会が設置する数は、寒河江西村山地区で年に1~2基程度で実現は大変だが、強く要望していくと答弁がありました。


行革は問題点の改革を

町の「行革大綱」は的はずれ
日本共産党の木村章一議員は6月議会で、町の執行部が決めた「行財政改革大綱」は改革が必要な問題点をそのままにして、流行に流され行政サービスの縮小や民営化を進めようとする一方で、道路の美装化や下水道のようにお金がかかり過ぎる問題を放置するなど、的がはずれていることを一般質問で指摘しました。

入札改革で 経費の大幅削減を
木村議員は、最近大問題になっている鋼鉄製橋梁の入札談合疑惑では、談合ができない場合は落札率が70%以下に下がっている。
入札方式を指名競争入札から条件付一般競争入札に改革し落札率を適正に引き下げると、経費を大幅に削減できる。
他でやっているのに、意図的に改革に着手しないのはなぜかと質問しました。
町長は改革できない理由として、条件付一般競争入札は
①入札通知から執行までの期間が、これまで5~10日だったのが、20日~50日になる。
②事務量が増える。
③県内で実施しているのは数団体しかない。
などと答弁しています。

産業振興の改革で 税収や人口増を
木村議員は「行革大綱」の進めようとしている行政縮小だけが河北町の未来ではない。福祉充実や産業振興がうまくできる役場に改革できれば、税収や人口増を目指すことができる。

行政しか果たせない役割の強化を
また木村議員は、産業振興では行政しか果たせない大きい役割があり、それを強化する改革にするべきだと指摘しました。
町長は、民間の力を借りて行政サービスの質を低下させず、行財政の健全運営のため効率的な行財政システムにする必要がある。
企業誘致や新規事業の支援強化を他団体と連携を進めたい。
農業は経済や社会構造の変化を踏まえた政策が必要。
観光は、行政が主体となり各種団体のネットを活用し、振興に努める必要がある、などと答弁しました。

職員能力向上は問題把握と分析を

「行革大綱」では少ししか触れていないが、改革を成功させるために、職員の職務能力を向上させることについて木村議員は、問題点の把握と分析がポイントで、そこから改革の方向を導き出せると指摘。
町長は「目標による管理」を取り入れるなどと答弁しています。

図書館は 町立維持を

木村議員は図書館について町立を維持し、町民の過去と現在の資料や文化的財産を収集保存し、将来に伝える役割を果たすべきではないかと質問。
町長は図書館の運営が指定管理者制度でも可能になったので、NPOなどで管理運営できないか検討するなどと答弁しています。

穴あき道路は 早期補修の改革を

町内は亀裂多数の町道ばかりだ。沢畑地区などの道路美装化工事よりこちら優先の改革が必要だ。
道路の深い穴は危険なので、補修は早くすべきだと指摘。
町長は危険な穴は早目に埋めるように指示した、などと答弁しました。

改革の目標は 福祉や教育の 充実のはず

木村議員は、福祉や教育の充実のための改革にすべきで、改革のために保育所の民間委託などで福祉切り詰めはおかしいと指摘。
これに対し、町長は民間活力を最大限に活用した、効率的なシステムを構築する、などと民間委託を進める姿勢を示しています。