河北民報 2004年4月14日号

下段に一般質問の詳しい内容も紹介しています。
三月議会で、日本共産党議員団は町民要望の実現のため、 一般質問や議案審議などに立ち奮闘しました。

自衛隊派兵でNGO活動が危険になる
撤退の決断直ちに
イラクで日本人三人が犯行グループに拘束される事件が発生し、全国民が息をのんで状況を見守っています。
一方、以下のように自衛隊派兵の根拠はみな崩れています。
人道支援の志をもってイラクに踏み込んだ日本人の命を犠牲にしないため、首相は直ちに撤退の決断をすべきです。

三月町議会で斎藤議員が討論
河北町の三月議会でも、自衛隊のイラク派兵をめぐる論議がありました。
「自衛隊のイラク派兵に反対する意見書の提出を求める請願」の採決で日本共産党の斎藤隆議員は、賛成の討論をしました。
その要旨は
衆議院の参考人質疑で国際ボランティアセンターの方は「軍隊的なものが人道復興支援に関係すると、その中立性が失われ、NGO活動が危険になる」と述べているように、自衛隊はイラクに派兵すべきでない。

「安全」という根拠くずれた
昨年三月二十日の米英軍によるイラク攻撃から1年になるが、いまだにゲリラ攻撃が続き、「イラク復興支援特別措置法」の安全な場所に行くのだという根拠はくずれている。

戦争の大義存在せず
イラク戦争の大義であった大量破壊兵器は調査した当事者が「そもそも最初から存在しなかった」と劇的な証言をしている。

憲法に違反している

自衛隊の派兵は占領軍の一翼を担うもので、自衛のための必要最小限度を超え憲法9条2項で禁止する交戦権の行使にあたる。以上のことから請願に賛成する。と討論しました。
この請願は斎藤隆、木村章一、岡田桂司、真石邦昭の4議員が賛成しましたが、反対多数で不採択になりました。

自衛隊は人道支援に最も不向き

自衛隊はNGOを危険にさらすばかりか、派兵の根拠となっている「人道支援」に最も不向きな組織であることが、3カ月の実績ではっきりしています。
給水能力は約404億円かけて1日約80トン(参院外交防衛委)で、鉄条網ごしに給水車に給水するだけです。
一方、イラク国内ですでに活動しているNGOの場合、約1億円の経費で1日1000から2000トン供給し、住民に衛生指導なども行っています。
医療で自衛隊は「技術指導」だけで治療はしていません。
公共施設の復旧でも、自衛隊は予算の権限がなく、自力では何も対応できず、人道支援に最も不向きな組織です。


主な質問と答弁の内容を紹介します。



04年3月議会一般質問 木村章一

質問 三位一体などと言い、結局国政の失敗を交付税などの大幅減として自治体と住民に押し付けることに、町として有効に反撃するべきだ。
答弁 説明もなく一方的に交付税と臨時財政対策債の大幅な削減で、今回、国と地方の関係が損なわれた。憤りを感ずるところもある。

質問 全国の自治体が力を合わせて、追加的な財政措置を強く求めるべきだ。
答弁 地方6団体が一致して国に申し入れをするという今朝の新聞報道があった。足並みの乱れを心配していたので喜んでいる。今後とも機会をとらえて発言する。

質問 住民サービスの水準を下げずに守り抜く決意を示せ。
答弁 現状維持はきわめて困難と覚悟している。負担と選択の時代に入った。町民の目線に立った取り組みをする。

質問 町道溝延杉の下線の整備に着手する時期を溝延地区活性化の総合的な取り組みのチャンスにせよ。
答弁 町道整備は04年度に測量、05年度から着工する。舟戸地区の東から南への環状線となる。この町道にはさくらんぼ狩りの観光客が利用できるトイレなどを道路施設としてつけることが可能だ。

質問 この際、溝延と西里の町立幼稚園に保育所を併設し、1,2歳児の保育や幼稚園終了後の3時ころから延長保育などができるようにして、この地区の保育条件を向上させよ。
答弁 溝延・西里地区から今は7名ほど谷地保育所などに通っている。保育が必要な子どもの把握など、まずニーズ調査をする。

質問 紅寿の里から分湯される溝延温泉を地域活性化と町民の健康づくりに活かすため、財政がきびしい状況なので紅寿の里と共同の温泉施設作りなどもあり得るのではないか。
答弁 共同の施設作りも選択肢のひとつだ。

質問 田井住宅にかわる公営住宅を溝延地区に建設せよ。
答弁 溝延地区に低家賃住宅の建設予定はない。

質問 桜堤、鮭の遡上、鮎の簗場、田楽豆腐料理などを考慮した総合的な溝延地区活性化計画をつくれ。
答弁 下流に簗場の計画を進める。この地域はきわめて風光明媚で鮭の有効利用など、計画作りについて研究する。

質問 町の各課に準備されているホームページを徹底活用せよ。
答弁 全部の課で立ち上げさせる。

質問
98年4月に全戸に配布した「くらしのガイド」は内容が古くなっているので更新せよ。
答弁 数日前にホームページに追加掲載したが、「くらしのガイド」の印刷物は作らずホームページを充実して対応する。

質問 町のホームページは最初のページを工夫してどの情報がどこにあるかわかりやすくせよ。
答弁 そのようにしたい。

質問 株式会社いんたーねっとひなは、業務内容にホームページの作成やメンテナンスを加えて採算性を向上させよ。
答弁 株式会社いんたーねっとひなは町長が社長を兼務しているが、その趣旨に沿う方向で進もうとしている。

 
04年3月議会一般質問 斎藤隆
質問 昨年8月から住民基本台帳ネットワークが本格稼動したが、住基カードの当初発行見込みと現在の発行数、利用状況はどうか。
答弁 年間100枚の発行を見込んだが、2月末現在の発行枚数は13枚と低い。住民票の広域交付の請求は8件あったが、免許証などでも請求できるので、カードを利用したかは不明だ。

質問 本人なりすましによる住基カードの不正取得を防ぐための対策はどうしているか。
答弁 申請者の身分を証明するものを提示していただき、必要に応じて口頭の質問で本人確認をおこなっている。

質問
昨年8月の本格稼動から現在までにトラブルはなかったか。
答弁 11月17日に県のサーバー不具合で情報変更の遅れがあったが、町の住基ネット端末でのトラブルはない。

質問
住基ネットワーク導入から現在までに使った総額はいくらか。
答弁 01年度の導入から03年度まで3569万円となっている。

質問 地域福祉計画についてだが、平成12年の法改正により社会福祉法の中に新たに規定された「市町村地域福祉計画」に対する認識はどうか。
答弁 これまでの福祉行政は、行政から住民への給付の形をとってきたが、これからは住民の参加と行動が不可欠となる。

質問 「河北町地域福祉計画」の策定を急ぐべきと考えるがどうか。
答弁 04年度は計画づくりの準備にとりかかる必要がある。