写真はKOMOさんのミニキャブ

日産クリッパーもOEMで、基本的に同じものですが、
クリッパーは運転席SRSエアバッグが標準装備になり、その分2万円だけ高くなります。


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広く低く
ここが○と×
組み合わせが豊富:ABS、エアバッグなどの組み合わせ自在。
2WD状態でも内輪空転ロスを防ぐLSD。
クラス唯一の4速ATが選べる。廃止されました。
セミキャブ3車の中では室内が最も広い。
ミドルホイールベースでセミキャブ3車の中では内輪差が少ない。
× セミキャブにしては広いが、シートバック角度がきつい(マイナーチェンジ後)
LSD付き車で4WDにするとアンダーが強い。
地上高が低い。
トリップメーターがディーラーオプションで高価。
5MT車、3AT車のの巡航ギア比がローギヤード。
荷物を積むと後輪に荷重が集中する。


 三菱ミニキャブは、ボンネット型トラックLT22の後継車として1966年に誕生し、トラックとしてはオーソドックスなFR系レイアウトのフルキャブとしてモデルチェンジを重ねてきました。1981年の4WD登場時からクロカン4WDの三菱らしく副変速機付きのパートタイム4WDで、デフロックのかわりに機械式LSDを付けられるようになっています。一時期オートフリーホイールハブを採用していた時期があり、その影響でしばらく4WD車のホイールのP.C.Dは114.3でした。また、550ccの後期にはスーパーチャージャーを搭載していたモデルもありました。

 1999年1月に登場した現行モデルはセミキャブスタイルとなりました。バンとトラックではホイールベースが違うのが特長で、バンは安定性重視の2390mm、トラックは空荷での重量配分や小回り性を重視した2200mmのミドルホイールベースとなっています。
 2003年9月からは日産でも「クリッパー」として販売されるようになりました。
 標準の安全装備は、ミニキャブはシートベルトロードリミッターのみ、クリッパーは運転席SRSエアバッグが加わります。いずれも助手席SRSエアバッグ(ABSとセットで74千円)を追加するとプリテンショナーが付いてきます。ABSは全車にオプション(44千円)です。また、オプションですがクラス唯一のハイマウントストップランプ(5千円)が鳥居のところに付けられるようになっています。(価格はいずれもクリッパーのカタログから。ミニキャブとは組み合わせが違うかもしれません)

 特装車ですが、キャビンを270mm延長した「スーパーキャブ」<キングキャブ>(4WDのみ。5MTと3AT)、バンを改造した4人乗りダブルキャブ(4ATのみ)もあります。また、荷台がステンレスでできているユニークな特装車もあります。
 特装車のページ ミニキャブ クリッパー

グレード<カッコ内はクリッパー>
V<SD>:廉価仕様ですが、他社の55万円車と比べると間欠ワイパー、シガライター、AMラジオは付いていて、付いていないのは助手席サンバイザー、トリップメーター、リヤマッドガード(泥除け)、助手席ドアキーシリンダーくらいというお買得車です。エアコン、パワステ、安全装備、機能装備などがオプションで自由に付けられるのもGOODです。

VX-SE<DX>:標準的なデラックス装備の他に、パワステ、鳥居&ゲートプロテクター、荷台横のキー付きロッカーボックス、荷台作業灯(ワーキングランプ)、テールゲートチェーン、AM/FMラジオ(ただしモノラル)が標準で付いてきます。ただし、他社のデラックス仕様にはあるドアポケットがありません。更にVと比べると両側昇降グリップ、助手席アシストグリップ、助手席ドアキーシリンダー、助手席サンバイザーなどが付いてきます。

VX-SEラグジュアリーパッケージ<エクストラパック>
メッキグリル、木目調パネル、ファブリックシートなど、内外装を充実したモデルです。2006年に40周年モデルとして発売され、同年末にカタログモデルに昇格しました。

TL<GL>エアコン、パワステ、ファブリックシート、ATはクラス唯一の4速というカスタム仕様です。ただしVX−SEに比べると増えるのは、他にアームレストサイズのドア内張りの取っ手と運転席ドアポケットくらい。これでVX−SEのエアコン装着車比約20万円も高いというのが不思議でなりません。初期型の場合はスタイリッシュで実用性も高いサイドスカート、ドア成型トリムが付いていてそれなりの高級感があったのですが、後期型はそれもなくなってしまいました。2004年10月のマイナーチェンジで廃止されました。

○初期型には農業用の「マイティ」というグレードがありましたが、現在は強化リーフ、オフロードタイヤ、LSDのセットオプション「マイテイィパック」<足まわり強化パック>(25千円)として全車に追加装備できるように変化しました。いくつかの制約はありますが、それぞれ単独でもオーダーできるようになっています。
→2006年に「みのり」として再ラインナップされました。ただしLSDはオプションです。

○以前はJAミニキャブというものもありましたが、普通のミニキャブとの差があまりなかったためか、いつの間にか消滅していました。(新規格初期型までは確認しています) 現在JAで扱っているのは普通のミニキャブのようです。

ミニキャブ人気の高い鳥取県ではJAミニキャブが継続販売されているようで、県によって扱いが違うようです。

○全車タフネス防錆パック(15千円)がオーダーできますが、この場合はハイマウントストップランプが付けられなくなります。

○全車4WDはパートタイムで、5MTには副変速機が付きます。

○初〜中期型では、全車トリップメーターはディーラーオプションです。インパネの中央にお世辞にもかっこいいとは言えないものが付き、値段も29千円+取り付け費5千円と高価です。
後期型では標準装備となりました。

○色は初期型がカルガリーホワイトとランスブルー、4型以降の後期型はホワイトソリッドのみです。(バンは4色も選べるのに!) このホワイトはミニキャブが#GW、クリッパーが#GWNという色番号になっていますが、違うのかどうかは不明です。
 缶スプレーはカルガリーホワイトのみが売られていましたが、廃盤につき在庫のみだそうです。

○最小回転半径は、初期型が4.4m、5型以降4mです。

○6型以降は「優-低排出ガス」☆☆です。

U61T<U71T>(2WD) U62T<U72T>(4WD)マイナーチェンジの記録(プレスリリースにリンク)
1999年1月 登場(1型)
1999年5月 TSに代えてVを設定。TL、TDはカラードバンパー化(2型)
1999年12月 鳥居変更(3型)
2000年11月 外観変更、荷台拡大(4型)
2002年1月 最小回転半径縮小(5型)
2002年8月 「優-低排出ガス」適合。マイティをパックオプション化(6型)
2003年9月 クリッパー誕生。同時にミニキャブも微小変更(7型)
2004年10月 「超-低排出ガス」適合。TL廃止。バンとT-BOXはオフセット衝突対応(8型)
2006年5月 40周年記念スペシャル発売
2006年12月 ミラー形状変更。グレード見直し。(9型)

※(○型)という区分は公式のものではなく、管理人が勝手に付けたものです。また、基本的に初期型は3型まで、後期型は4型以降を指します。

ミニキャブの歴史(当サイト内)

外観
 初期型はまるでエアロパーツで改造したような大胆な外観が特長でした。個人的には最初びっくりしたものの、見慣れてくるとなかなかいいデザインだと思うようになりました。しかし拒否感を持つ人も少なくなかったようで、荷台拡大を機にオーソドックスなフロントフェイスに改められました。
 セミキャブの荷台拡大は他2社がバンパーと荷台前面パネルを削ったのに対し、ミニキャブの場合はドアのプレスをトラック専用に変更して行われました。そのため、初期型の上級グレードにあったT-BOX流用成型ドアトリムが使えなくなり、全車平ボード内張りになってしまいました。また、初期型のTLにはスタイリッシュで実用性も犠牲にしていないサイドスカートが装着されていたのですが、後期型ではこれも廃止されてしまいました。
 しかし、バンパー、グリルが共通なためにT-BOX用のメッキやゴールド系のドレスアップパーツが流用でき、個性的なコーディネイトが楽しめます。

 後期型のTLとVX-SEは、トラックとしては珍しい横長のカラードドアミラーとなります。乗用車のミラーに慣れている人にとっては見やすいと思いますが、トラックでは後輪のところを映したいことが多いですし、狭い農道ですれ違うような時には邪魔になりそうな気もします。
2007年型から横長ミラーが廃止され、代わりに助手席側にサブミラーが装備された縦長ミラーとなりました。

 ボンネットはあるものの、ボンネットの中身はなく(開くこともしない)、全てクラッシャブルゾーンに使われます。これによって、要求された安全基準を飛び越えた安全性を確保しているとのことです。バンとT-BOXは2004年のマイナーチェンジで強化され、64km/hオフセット衝突対応になりましたが、トラックはそのままです。
 また、ワイパー取り付け部がアクティやキャリイのようにポケット状になっていないため、雪がスムーズに降りると思われます。

 アンテナはAピラーに内蔵されているタイプです。

 最低地上高はデフの下が150mmと低めです。車体中央部もミッションがあるために低めで、ホイールベースがのびたためにランプブレークオーバーアングルはかなり小さくなっているようです。農業用としてはかなり気になります。
 660cc初期までのミニキャブは電気系の防水に難がありましたが、先代後期型で改善され、現行車はエンジン下部をガードする大型アンダーカバーが付けられました。

 荷台に乗る時につま先を引っ掛けるステップ穴は左右両側にあります。

 鳥居と荷台前面の形状は何度か変更されました。下の写真を参考にしてください。荷台長はカタログ上では初期型も後期型も同じ1940mmですが、鳥居までの実質荷台長は初期型が1830mm程度(公式発表なし)、後期型は1925mmになっています。

 荷台の高さは初期型が630mmでしたが、なぜか途中で650mmになりました。特筆すべきはダンプです。他社のダンプだと700〜800mmとなるのに、ミニキャブ簡易ダンプは640mmなのです。これなら普通のトラックとしてもまったく遜色はありません。このミニキャブダンプはABS、両席SRSが付くなど、安全面では他社を引き離しています。ダンプではイチ押しと言っていいでしょう。

内装
 セミキャブにしてはホイールハウスが小さくまとまっていて、初期型キャリイよりはペダル配置も良く感じました。ただし、その分小回りに関してはキャリィの方に軍配が上がるようです。乗り降りのしやすさは過去を含め4WD軽トラック中No1だと思います。現在のサイドブレーキはオーソドックスに中央にありますが、初期型は運転席右側でした。ブレーキをかけると降りる時に太ももに引っかかっていましたが、マイナーチェンジで角度が変わり、邪魔にならないようになりました。

 内装のデザインは直線的でちょっと古臭い感じがします。しかし、エアコンの操作部がダイヤル式(操作感はちゃちですが)、エアコン操作部よりラジオの方が上にある、ハザードランプのスイッチがインパネ中央にあるなど、レイアウトは一歩進んでいます。
 ただ、インパネの上が棚状になっているのは考え物。手荷物を置くところのないトラックなので棚の上に置きたくなる気持ちもわかりますが、事故や急ハンドル、急ブレーキの時にここに置いた荷物が凶器になったり、荷物に気をとられて運転がおろそかになってしまうからです。やはり棚というのは前世代の発想です。
 助手席側のエアコン吹き出し口がトラックのみ省略されていて、代わりに小さなポケットが付いていたのですが、クリッパー誕生を機に吹き出し口が追加されました。

 運転席の前後長はセミキャブ3車の中で最も広く、大柄な人でも楽に運転できます。ただしマイナーチェンジで荷台が拡大された時にシートバックの角度が立ってしまいました。運転席はアクティ同様に、シートスライドの後ろ3ノッチくらいで角度が変化するようになっています。

 4WDのマニュアル車にある副変速レバーは助手席の足元にあり、助手席に乗った時に邪魔に感じました。ちょっと気になります。副変速機はマイティだけで良いのではないでしょうか?→8型からスイッチがインパネへ移動しました。
 
走り
 新規格になったばかりの頃に最低グレードのTS(現在はV)に試乗してきました。まず、セミキャブにしてはペダルレイアウトが良く、左にずれているのがほとんど気になりませんでした。パワステなしにもかかわらず、ハンドルが軽めなのも好印象です。また、シフトフィーリングも良好。シフトレバーの位置も自然でした。
 
 乗り心地は旧ミニキャブよりずっと良くなりました。しかし商用車の域を越えるまではいきません。むしろフルキャブのハイゼットの方がソフトに感じます。ただし挙動自体は落ちついていて、安定性ではセミキャブの良さが光ります。
 エンジンは必要にして充分といったところ。やや振動が気になります。ATとなるとちょっとパワー不足になるかもしれません。
 4WDにすると、けっこう大きな振動が出ます。走行中でも4WDに切り替えられるのですが、積極的に4WDを使う気にはなれませんでした。他が良かったために残念です。


天音の父研究員の実家の2007年型ミニキャブ(JAルート)

運送業に使っているKQ研究員のミニキャブ


↑上2つは4型(KOMOさんのミニキャブ)
←左は1型の写真(にしさんのミニキャブ)


三菱らしいデザインのインパネ。ステアリングやメーターが中央に寄っていて、ペダルのオフセット感はない。
センターパネルのレイアウトは、1〜3型では上からラジオ−空調−ポケット(1DIN発展)の順だったが、4型は空調−ラジオ−ポケットに変更され、2DINサイズワンボディのオーディオが付くようになった。
なおエアコンの噴出し口の中央にあるのはハザードスイッチ。
パーキングブレーキの変遷
↑上は3型 →右上、右は4型

↑乗り降りしやすいステップ。初期型はサイドブレーキをひくと乗り降りする時に太ももにあたっていたが、3型のマイナーチェンジでいっぱい引いてもこの程度に改良された。

→更に4型では、中央に移された。
鳥居の変遷
1型の鳥居は上に行くほど後ろに傾いていて 1番上では荷台床面から15.5cmも後ろに傾いて荷台が短くなり、かなり不評でした。
荷台に積んであるオレンジ色のコンテナは梨を出荷する為のコンテナですが、U42Tには4列 問題無く積めますが、
U62Tでは後ろに5cmほど出てしまいアオリが閉まりません。 同じ初期型のU62Tを買った知り合いは3型用の大きい鳥居に取り替えてみましたが、キャビン自体が斜め後ろに傾いているので梨のコンテナを4列積むと後ろのアオリは やはり閉まりませんでした。 結局 自分はリアゲートチェーンを改造して後ろのアオリが5cmほど開いたまま固定できるようにして使っています。 斜め後ろに傾いたキャビンは荷物を積むのには不便ですが、自分は体が大きいので(身長180cm体重0.1トン)キャビンが狭いと辛いので あまり欠点だとは思っていません。(コメント:にしさん)
3型のマイナーチェンジで大型鳥居に改良された。このユーザーのNさんは、脚立を積むと「ツノ」が小さくて落ちそうになるため、ツノを追加した。 4型は再び小さくなり、荷台長を確保する形に変更されている。

やまぶー研究員のミニキャブ

納車後、ちまちまと自分好みにプチ改造したので見てやってください。


1、足回りですが、ミニキャブ用に後輩から14インチホイールを譲ってもらったの
ですが、かあちゃんのライフの物になり、しかたなくライフに付けてたなんかのホイールを白にペイント。タイヤはライフ純正145/80R12-74Sなるものです。センターキャップは無くしたらしいです。


2、後姿です。白のトノカバーは珍しいでしょ、養生シートをミシンで縫って自作し
ました。リアのコーナー部にはマチも付けています。(研究会のステッカーもちらり・・・こちらも自作)


3、コックピットです。家に転がってたウッドのステアリングに合わせていろいろ木
目にしてみました。シフトゲージにも照明組み込み済み(初めから照明用の穴有り)、後はフロアーマット張替え。


4、ちょこっとくっ付いてる緑のランプは、キーシリンダー照明です。ルームランプ
連動です。


5、自作リアスピーカーボックスです。これも家に転がってたスピーカーで、もった
いないので4つとも装着。板にスポンジ張って布巻いてます。リングはモールを丸めた物、ボロ隠し。ヘッドユニットは、オプションのアゼストCDデッキです。この位置この角度なら頭をぶつける心配もありません。


6、自作バッテリーカバーです。剥き出しのバッテリーは・・・??っと、間仕切り
ケースで作製しました。はったり?アーシングのケーブルもちらっと・・・・見えませんね。


7、トノカバーのたるみを支える為、アルミの角材でつっぱってます。センターと運転席直後の2本です。

普段はエルグランドを乗ってますが、小回りもきき狭い路地もへっちゃらなミニキャ
ブが最近のお気に入りです。かあちゃんの冷たい視線を感じつつも、少しづつ使いやすい車に仕上げ、通勤にも使いたいと思っております。


K自研究員の2002年型3AT購入リポート
 2002年7月、キャリイと比較してミニキャブのほうが安かったため、VX−SE 4WD3ATを購入しました。
 早速走ってみると、低ギヤードのお陰で発進加速は全く不満がありません。余程上手い人で無い限りは普通に走っているとMTより速そうです。車両が軽いので加速に関しては自分が普段乗っているハイゼットダンプよりずっと良いです。試しに隣町まで買い物に出掛けましたが、街中でも加速には全く不満はありません。ハイゼットダンプは街中でかなり意識してアクセルを踏み込まないと流れに取り残されてしまいます。ミニキャブ3ATだと同じように意識してアクセルを踏み込むと交通の流れを簡単にリードできました。
燃費に関しては後日報告したいと思います。

ただし、60km/hを超えるとエンジンノイズが気になり始めます。やっぱりODが欲しい・・・。でも車の静粛性は70km/h位まではミニキャブATの方が良いみたいです。カーステレオはハイゼットのようにボリュームを上げる必要がありません。それ以上だとエンジンノイズが気になり始めるので、ミニキャブ3ATは郊外での使用より街中での使用を意識したセッティングのようです。

室内は良くも悪くも軽自動車然としていますが、フルキャブのハイゼットより広いです。新型キャリィのようなボディの剛性感はないけれど、この広さは普段乗っていて快適です。ただし、シートは私の体には合いません。10分も座っているとお尻から太ももにかけて「うっ血」する感じで、15分くらいすると明らかに不快感が出てきます。座布団を敷く等一考する余地があります。

砂利道では、2WDのままで40〜50km/hで走行してもリアが跳ねてトラクションが不足することもなく安定していました。ハイゼットダンプはリアサスが硬いので速度と路面状況によっては、リアが跳ねて思わぬ方向に車が流れたりすることがありましたが、同じ路面状況でもミニキャブは安定していました。でもこれに安心しないで低μ路では4WDを活用して安全運転に心掛けるようにしたいと思います。

直接の比較対象は自分が普段乗っている’01ハイゼット多目的ダンプなので、参考にならない人も多いかも知れませんが、私自身としてはAT軽トラは性能的には十分以上満足できるものでした。農繁期に積荷を満載したり冬道等で、新たに不満等が出てくる可能性がありますがその際は新たにレポートしたいと思います。

続き・2003年初夏
 昨年購入したミニキャブ3ATを初めて春の農繁期で使用したので感想を報告します。ミニキャブの主な仕事は「格納庫で種まきした苗箱をビニールハウスまで運ぶ」「田植の際にビニールハウスから田圃へ運ぶ」です。積載重量は結構な重さになります。

良かった点
1.低荷台床
 種まきした苗箱を荷台に重ねる作業は荷台高が低いと積み下ろしが楽になります。
また、苗枠から田植機に苗箱を積み込む作業は女性が担当する家が多いので高い段の苗箱を取るには荷台高が低い方が作業負担が減ります。

2.3ATのイージードライブ
 普段、空荷で走行するには低すぎるギア比ですが、農繁期にハードに使用してもトルク不足を感じない丁度良いギア比でした。普段乗用車しか乗らない人はMTに不慣れな人が多いので農繁期にのみ軽トラックを運転しているのをみると低いギアのまま引張り続けたりシフトアップが早すぎてノッキングして加速しなくなることがあるので、農繁期のみ軽トラを運転する人がいる家にはAT軽トラを勧めたいです。

気になった点
a.長いリアオーバーハング(セミキャブ&ショートホイールベース)
ミニキャブは他のセミキャブ車よりホイールベースが短いので必然的に荷台のリアオーバーハングが長くなります。詳しい数値は判りませんがフルキャブ車と比べてもリアのオーバーハングが長いのでミニキャブが全軽トラ中最も長い様です。
 荷台一面に積載するとリアオーバーハング(荷台とフレームの接合部の問題なので外見から判断できない場合もありますが)に積まれた分は後輪のみで負荷を支持することになります。また前後車軸間に積まれた分は前後両輪で支持されますが、荷台と前輪の距離が長いセミキャブ車はフルキャブ車に比べ前輪の負担が軽く後輪の負担が大きくなります。その結果ミニキャブの場合積載によるタイヤへの負担は著しく後輪に偏ってしまいます。車両に記載されている指定タイヤ空気圧を確認したところ定積載で前輪200kPa,後輪350kPaと極端に後輪空気圧が高く指定されていました。ちなみにSP210ハイゼットダンプは定積載で前240kPa、後ろ300kPaです。重量物を積んで全輪350kPaに調整して運んだところ前輪フワフワ、後輪ヨレヨレと走行安定性は誉められるものではありませんでした。以前使っていたサンバーも同じ条件で使っていましたがこれほど悪くはありませんでした。後輪の空気圧を450kPaまで上げたら安定性はかなり改善されたのでミニキャブで荷物を満載する機会の多い人は8PRタイヤに交換する方が無難だと思います。

b.コンパクトな鳥居
 ミニキャブに限らず最近の軽トラは有効荷台長を稼ぐためにキャビンを鳥居に沿って窪ませて隙間をできる限り狭くしています。苗枠を荷台に固定するために鳥居に針金を巻き付けようとすると隙間が狭くて作業性が悪いです。また普段動噴等小型機械を走行中転倒しないように鳥居に縛り付けることが多いのですがやはりキャビンとの隙間が狭いので細いロープしか使えないので不便です。

c.ATの悪路走破性
 今回は問題ありませんでしたが灌水後のハウスで苗箱を満載するとDレンジに入れて少しアクセルを踏み込んでもクルマが動き出さないのでアクセルの踏込みが大きくなりがちでした。軟弱な路面で少しラフにアクセルを踏み込むとスタックする可能性がありそうです。デフロックやLSD、ラフロードタイヤ等があるとATでもそれほど心配する必要は無いかも知れませんが、MT車のように2nd発進やLo4WDは無いので泥濘地からの発進には気を使いました。


 気になる点をいろいろ書きましたが、無事田植が終了したのでミニキャブ3ATが農業に使えないということはないと思います。
 ただミニキャブ購入の際に「乗ったことが無いのでセミキャブ車」という観点で選びましたが、荷台一面に重量物を積載する機会の多い人は積載時の操縦安定性(特に直進安定性)の観点からフルキャブ車を選ぶという選択肢も有りかなと思いました。

 管理人補足:リヤオーバーハングの短いアクティの場合、むしろ同じアクティの旧規格フルキャブ車より積載時の安定性がしっかりしているという感じがしました。フル積載時に後輪空気圧を極端に変えなければいけないというのは面倒ですが、逆に考えると調節は後輪だけでいいというのは自宅で調節できる私にとってはメリットでもあります。
 ミニキャブのミドルホイールベースはデメリットばかりではなく、セミキャブの中では内輪差が少なくて狭い農道を曲がる時に便利そうです。




「にし」さんの1型 TD 3AT 本来はバンパーが黒。
にしさんの投稿

新規格ミニキャブの発売日に注文して買いました。
まず注文時に取り付けたオプションですが、
・ABS
・LSD
・強化サス(リヤのみ)
・幌(写真を撮った時は外してありました)
・メッキミラーカバー
・サイドバイザー
・ゲートプロテクター(荷台のアオリの上に付いているゴムのカバー)
・リヤゲートチェーン(後ろのアオリを吊るチェーン)

次に納車後に自分で取り付けた物
・純正 フォグランプ
・マイナーチェンジ後に付いた純正 工具箱(後付けなので鍵は合いません)
・AM FMチューナー付きCDデッキとスピーカー、ツイーター
・純正 木目調パネル(フロントパネルの中央と左右に付きます)
・純正 インパネトレイ(ダッシュボードに取り付ける小物入れです)
・ホイルキャップ
・リヤ フォグランプ

その他の改造
・フロントバンパーをボディ色に塗装(発売当初 メッキバンパーは在ったが、カ
ラーバンパーはオプションにも存在しなかったので知り合いの板金屋で納車翌日に塗
装した)
・純正 エアコン取り付け(納車時は付けてなかったんですが欲しくなり、1回目の車検時に付けてもらいました。TDでもエアコンは付けられます)

 まあ細かい改造は他にもありますが、こんな感じです。 車は このミニキャブしか持っていないので毎日乗っていますが、結構気に入っています。 後悔している事はTLを買えば良かった(3速ATは燃費が悪いので4速ATが欲しい)と、寒冷地仕様にすれば良かった(真冬のヒーターの効きが弱い)と思っています。

燃費ですが、近所を走り回っている時は9.5km/Lぐらいで 長距離では高速道路を95km/hで走った時の燃費は12km/Lぐらいでした。 近所で同じ型のミニキャブの5速マニュアルを買った人は以前乗っていたU42Tと比べ とても燃費が良いと言っていました。 自分の家にも親父のU42Tの5速マニュアル車が有りますが自分の3速AT車よりは低燃費です。
にしさんのABSに関してのコメント

ABSと強化リーフの相性ですが、強化リーフサスだけが原因だと思っていませんが 舗装路でブレーキを掛けた時に轍などでフロントの方輪が浮き気味になりABSが作動する事が時々あります。 自分は どちらかと言うと「フロントサスが固いためにABSが作動するのでは?」と考えています。 ミニキャブはダンプとパネルバン以外にはスタビライザーを装着しませんのでコーナリング時のロールを押さえるためにフロントサスは かなり固いと感じます。 フロントサスを柔らかくしてスタビライザーを装着すればABSが轍ぐらいでは作動しなくなり乗り心地も良くなるのではと思っています(自分の仮説ですが)。 乾いた舗装路でブレーキを掛けているのに車がスーッと前に進のは気持ちの良い物ではありませんが、この症状が出るのは車が停止する寸前の低速時なので危険だと思った事は今の所 在りません。 今度 標準のリーフサス装着車を借りて乗り比べてみます。

ABSの誤動作ですが、確かにタイヤとの相性も有ると思います。 自分は このミニキャブを買う前はサンバーのKT-2に乗っていました。サンバーを出す際にタイヤ(BS RD-604 オールシーズン ラジアル)が7分山ほど残っていて勿体ないので、新品のミニキャブに付いて来たタイヤ(ヨコハマ SUPER VAN 355)は外して そのまま保管して、サンバーのタイヤを履いていました。サンバーのホイルを そのまま履くにはフロントに3mmのスペーサーを入れるだけなので簡単に履けました。 この夏サンバーのタイヤも減ってきたので純正で付いて来たタイヤ(ヨコハマの普通のラジアル)に取り替えた所、以前ほどはABSの誤作動が無いような気がします。 オールシーズン ラジアルが悪かったのか、ただ単にタイヤが古くて固くなっていたのが原因なのかは分かりませんが、タイヤを替えてからABSの誤作動が減ったのは事実です。 タイヤはBS ・ヨコハマ 共に「145R12 6PR LT」です。


Nさんの3型 Vタイプ5MT 三菱マークがシルバーになったのが特徴



ホイールベース2200ミリのミニキャブと、2420ミリのアクティ。右端はDD51キャリィ。


Minicab Mates Club By天音の父研究員

ミニキャブの歴史


現行ミニキャブ(マイナー前)ユーザーたけやんさんのページ




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