「笹巻き」

朝4時半さくらんぼ農家はビニールハウスの準備で大忙しです。
細いパイプによじ登り、とび職顔負けの必死のビニールがけです。
大切なさくらんぼを守るための作業です。
あたり一面ビニールのジュータンがしきつめられる光景が見られる頃になると
いよいよ本番梅雨の時期に入ります。
同時に風との戦いでもあります。
強い風にあおられビニールがばたばたと音を立て破れそうになるからです。
「稲妻ひと光で
稲が一寸のびる」
と言われています。
稲にとっては恵みの雨、さくらんぼにとっては大変な雨の季節です。
んだがらうまいのっだなー 大切に育てられた宝物だもの
おがだっつぁまがらへそぬがれっからねげろねげろー
子供の頃、
雷がなるとこんなことを言われ危険から身を守る事を教えられ
どこのうちの子供も村の子供として大事にされたものでした。
いよいよ月遅れの節句の準備。
菖蒲、もぐさを軒下にさし菖蒲湯に入り節句を祝う行事です。
今回は節句のごちそうを紹介します。
第2回のテーマは「笹まき」です。
さっそく、笹を取りに母ちゃんは山にむかいます。
母ちゃんは山育ちなのにへびがおかなくていつも鎌を片手に持ち歩きます。
今年の笹も上出来です。いよいよ準備にとりかかります。
材料
もち米 適量 うるかしておく
笹 1個につき3枚
伊草(ひも)
笹に包んで伊草で結わえて熱湯にいれ煮ます。
「あっ爆発した」
鍋の中でもち米がはみだしてしまいました。
誰が作ったのか一目瞭然母ちゃんのものです。
さすがばあちゃんのはうまい“年期が違うもんね。
仕方がない
来年は失敗しないようがんばるぞ。
今度は梅が待っている・・・・
狭い台所が「うめだらけー」になる日が近いです。
さくらんぼをしながら梅の作業毎年恒例の真木家の台所です。